こんにちは!
堺市西区鳳の塾、ITTO個別指導学院の向井です。
みなさん、楽しい夏休みを過ごせていますか?
夏休みといえば「読書感想文」ですよね!
お子さんはもちろん、保護者の皆さまにとっても悩みのタネになっていることと思います。
私自身、大嫌いだった宿題の1つです。笑
どうやって書けば良いのか分からず、今のようにスグにインターネットで検索できた時代でもなかったので、毎年苦戦していました。涙
大学でレポートを書くようになって初めて、「読書感想文もこうやって書けばいいんだ!」と気付きました。
ところで、多くのお子さんや保護者の方々を悩ませている読書感想文ですが、以前、夏休みが始まって早々に「読書感想文、書けた!」と報告してきた生徒がいました。
勉強が苦手な中学生。
でも、自信満々な様子だったので、一体どんな作文なのか見せてもらいました。
すると・・・、
びっくりするくらい上手だったんです。
まるでプロの作家が書いたかのような文章!
本当に驚いたので、「どうやって書いたん???」と聞きました。
聞いてまたびっくり。
「本の序章とあとがきをほぼそのまま写した!」
とのこと。(汗)
本を見せてもらうと、確かにほぼそのまま写してありました。
決してマネをしてはいけないのですが、「着眼点は良いなぁ」と思いました。
本を読むとき、最初と最後をしっかり読むことは大切です。
作者の考えを知ることができたり、自分になかった視点で本を読むことができたりするからです。
さて、本題に戻りますが、読書感想文はどうやって書けばいいのでしょうか?
正直なところ、上手に書けるかどうかはお子さんの語彙力にもよります。
ただ、読書感想文を書くにあたって外せないとても重要なポイントが3つあるので、紹介します。
【1.本は自分自身で真剣に選ぶ!】
読書感想文を書くのを後回しにしているお子さんの特徴として多いのが、そもそも「本を適当に選んでいる」ということです。
あるいは、保護者の方が買ってきた本だったり。
「本を読むこと自体が好きだ」というお子さんでなければ、「これ、読みや!」と本を渡されても、積極的には読む気にならないでしょう。
その理由は、自分が選んだ本ではないからです。
「本選び」って、「服選び」に似ている部分が多いと思うんです。
お母さんが勝手に買ってきて「これ、買ってきたよ!」と渡された服と、自分でお店に行って自分で選んだ服。
どちらの方が着たくなりますか?
ダンゼン、自分で選んだ服ですよね!?
自分で選ぶことで愛着がわきますし、なにより自分で選んだものは自分が気に入ったものなので、大切にすると思います。
本屋さんや図書館に行って1時間くらい色んな本をぺらぺら見たり、タイトルやブックカバーを見ていると、「この本、面白そう!」という本に何冊か出会えるハズ!
本のタイトル、本の厚さ・大きさ、文字の大きさ、行間、言葉選び、挿し絵、内容 etc...
お子さんが気に入るポイントは、それぞれ異なります。
自分の目でしっかり見て、自分が一番気に入った本を選びましょう。
自分自身で真剣に選ぶことによって、
「この本、早く読みたいっ!!!!!」
という気持ちになります。
「お母さんが買ってきた本が全然おもしろくないから、読む気にならん」という生徒が、毎年必ず何人かいます。
「せっかく選んできたのに、どうして読まないの?」とプンプンされている保護者の方は、ぜひ一度、お子さんと一緒に本屋さんへ行ってみてください。
そして、お子さん自身に本を選んでもらってみてください!
コツは、どれだけ時間がかかっても急かさないで、しっかり、じっくり選んでもらうこと。
ですから、時間にゆとりのあるときに本屋さんに行くことをオススメします。
【2.作文を書く前に、構成(流れ)を考える!】
作文を書くのが苦手なお子さんの作文を見せてもらうと、作文の大部分は「話のあらすじ」が書かれています。
本を読み終わったあと、すぐに原稿用紙に何かをバーっと書き始めるお子さんは、ひたすらあらすじを書いているパターンがとても多いです。
例えば桃太郎だと、
「昔あるところにおじいさんとおばあさんがいて、おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。その桃をおばあさんが持って帰って、割ってみると、中から男の子がでてきました。
その男の子は・・・」
というように、最初の2~3枚は、ただひたすら話の内容を書いているんです。
確かに3~4枚書くには、「話の内容を書かないと埋まらない!」と思いますよね。
でも、読書感想文はあくまでも「読んだ感想(自分が感じたこと)」を書くものであって、話の内容をダラダラと書くものではありません。
読書感想文を書き始める前に、まずはどんな流れで作文を書いて行くのか、構成(流れ)をしっかり考えましょう。
【構成の例】桃太郎の場合。
①初めに、本を読んで最も面白いと感じた部分や疑問に思ったことなどを書く。
・桃太郎は鬼を退治しに行くけれど、「鬼が悪者だ」とはどこにも書いていない。
・もしかすると鬼は本当は良いヤツで、桃太郎は何も悪くない鬼を「鬼だから」という理由でやっつけたのかもしれないと疑問に思った。
※あらすじを書くのも良いですが、書く場合は短く簡潔に書きましょう。
②次に、どうしてそのように感じたのか、その理由を書く。
・「鬼が悪いことをした」という事実が書かれていないのに、鬼を退治しにいった桃太郎は、実は悪者なのでないかとも考えられる。
・「見た目が気に入らないから、相手に意地悪をした」という、いじめや差別に近いように感じた。
③最後に、本を読んで自分が気付いたこと、学んだこと、考えたことなどを書く。
・イメージだけで「鬼=悪者」と決めつけるのでなく、何か悪いことをしたという事実確認をすることが大事なのではないかと思った。
・そして、本当に悪いことをしていた場合、相手をやっつけるのではなく、どうすればお互いにとって良い結果に繋がるのか、より良い解決方法をしっかり考えて行動する必要性を感じた。
桃太郎の作文は、パッと考えたものなので、内容のご指摘はご遠慮ください。笑
このように、紙に大まかな構成(流れ)を書いてみましょう。もちろん箇条書きでも良いです。
実際に原稿用紙に書くときは、構成(流れ)をもとに話をふくらませるだけなので、何も無い状態から書くよりもかなり書きやすくなります。
【3.書いたものを読み直してから清書する!】
構成を考えたら、まずは原稿用紙をコピーした紙などに1度書いてみましょう。
そして、書いたものを読み直して、その紙に修正していきます。
読み直すと、おかしな文章や漢字の間違いなどが必ず見つかります。
言葉が足りないときは吹き出しマークで書き足す。
文がおかしなときは、線で「ぴーっ」と消して、となりに新しい文を書く。
言葉が多いときは、削除する。
などなど、もう一度書き直すのではなく、書いた用紙に修正を加えていきます。
修正を加えたら、もう一度、読み直してみましょう。
そして、またおかしな部分があれば修正しましょう。
修正を繰り返して、納得が行く下書きができあがったら、提出用の原稿用紙にキレイに清書します。
ちなみに、読み直すときに間違いなどを見つけやすくなる、とっておきの方法があります!
それは・・・、
「音読」することです。
音読することによって、黙読では気付かないミスに気付ける確率が高まります。
ぜひ、恥ずかしがらずに試してみてください。
(小声でも良いので、とにかく音に出してみるのがポイントです!)
たくさんのお子さんが、素敵な読書感想文を書くことができますように!
がんばってください。
応援しています!
※それでもやっぱりお困りの方やお悩みの方は、ぜひ一度、私たちの教室にご相談ください!